「『学び合い』の国語は難しくないですか」
「課題をどうやってい作りますか」
と質問を受けます。
国語は発想を変えれば、それほど難しくありません。
国語は、「入力型の授業から出力型の授業に変える」と発想すれは『学び合い』の特徴を最大限に生かすことが可能だと思います。
1 漢字テスト
漢字テストの進め方を説明します。
前日に、ドリルでもスキルでもいいので、例えばあるページの20題を指定します。低学年になら10題でいいでょう。
「明日、この中から10題選んでテストします。よく練習してきてください」
と予告します。
漢字テストの用紙には、10題の問題を書き込めるように用意します。出題は、子どもたちがするのです。
漢字テストの用紙には、問題作成者の名前と、問題を解く人の名前を書く欄を作ります。
10題の出題を子どもたちが作ります。
テストができたら教師が集めます。今度は集めたテストを、ランダムに配付します。
子どもは、自分のところにきたテストを解きます。書けたら、テストを作った人のところに行って、採点してもらいます。
テストは、採点者の目で採点するように言います。
解答した子どもが
「書けてるよ」
といくら言っても、採点者にそのように見えなければだめです。
そうはいっても、採点を巡っていろいろな意見交換が始まります。
それで、良いのです。
大きなまとめのテストや、ある目的をもって行うテストなど、教師が採点するときには
「今日は先生が採点します」
と予告して、テストをすることもあります。
子どもたち同士で採点すると、教師の負担は減ります。
2 単元のテストづくり
単元の目標に合う評価テストを子どもが作れるかどうか、それが私の最初の修士論文のテーマだった。大学院の間、そのテーマと格闘したが、完成しないままに終わった。
それができると思ったのは2010年度の4年生が作ったテストを見てからである。
6年の国語に枕草子の「春はあけぼの」があります。
訳も載っていますので、
「春はあけぼの、は、春は夜明けが良いと訳します」
などとやるのでしょうが、おもしろみがありません。
橋本治著「桃尻語訳」では、
「春ってあけぼのよね」
と訳しています。
子どもたちに、この橋本訳を見せて
「橋本さんは、若い女性言葉で訳しています。どういう言葉でもいいから、自分たちで訳してみてください」
と言います。
これには、子どもたちはのります。
「坂本龍馬訳 春はあけぼのだぜよ」
なんて訳が登場すると、子どもたちの言葉はどんどん広がっていきます。