教師になって30年目。
校内の事情から、教務主任になってしまいました。
私も、大変お世話になった、故佐藤準一先生の年齢に近づいてきて、あの時の佐藤先生のように職場に何かしらの恩返しができるのではないかと思っています。
この仕事をして、今まで見えなかったこと、分からなかったことが分かる部分があります。
「個人情報保護法」などに抵触しないように気をつけて、書きたいと思っています。
職員室にいると、教室から電話がかかってきます。
「○○君がいません」
「今、○○君がけんかして、おこって、教室を飛び出しました」
などという連絡です。
勤務校では、こうした問題が発生した場合、すぐに職員室に連絡をすることになっています。
先生方も、すぐに連絡をしてきます。
これは、とてもいいことです。
子どもたちも教師も追い込まれることがありません。
「言うことをきかないので、たたいてしまいました」
という状況に追い込まれることがありません。
連絡が来たら、すぐに出動です。
当事者と話し合ったり、先生と相談したり、時には、担任が問題に対応している間、授業をすることもあります。
子どもたちは、慣れたものです。
「授業は、どこまで進んでいますか」
と聞くと
「ここから」
と言います。
どんな状況であれ、担任が連絡してきたことを受け止めて、問題の解決に当たります。
この状況で何が最善なのか、何を一番にすべきなのか、を考えて対応します。
担任を責めても、何も解決しません。担任を責めたら、二度と連絡してこないでしょう。
連絡をもらったから、この問題の解決のために、応援すること。子どもたちにも、協力を求めること。結局、それが一番の解決に繋がると感じています。
こういう話をすると、
「その学校に勤めたい」
と言われます。
嬉しいことです。
みんなで、問題の解決に当たること。これも『学び合い』です。
テストの採点をしています。
そこへ、
「どうなっていますか」
という質問がやってきます。
質問に答えます。
すると、次の問い合わせがやってきます。
朝始めた採点が、放課後まで終わらないということがあります。
仕事が机の上に積もっていきます。
私は、自分の仕事が中断されるのがいやで、平日でも仕事をしないことがありました。
そんなことを言っている場合ではありません。
積もっていく仕事をどのようにこなしていくのか。
すぐにできる仕事はすぐにやる。
渡された文書は、その場で返す。
その場でできないことは、いつやるのか、はっきりさせる。
1年を経過して、だいぶこういうことができるようになりました。
これからの1ヶ月。積もっていく仕事との格闘です。
(2014.3.23)
教務主任になって2年目の1学期が終わりました。
今年になって加わった仕事も少なくありません。
新しく加わる仕事の予想がつかなかったので、去年よりもずっと授業を減らしてもらいました。
その分、新しく加わった仕事があり、突発的な仕事にも対応しているので、毎日がいろいろとある生活をしていました。
それでも、一つだけ楽になったことがあります。
何がどこにあるのか、分かっていることです。
必要なものはだいたい同じ時期に必要になります。
「○○はどこにありますか」
という質問に
「それは、ここです」
と瞬時に応えられるようになったこと。また誰に聞けば分かるのかが分かっていること。これだけのことですが、すごく楽なりました。
私がいなくなったときのことも考えて、
「○○は、ここにあります」
となるべく言うようにしています。
これが2年目のちょっとした余裕です。
2年間の教務主任を経て、担任に復帰しました。
校内の様々な事情です。私の石ではありません。もともと教務主任を望んだ訳でもありませんので、担任に戻ったからと言って、何か変わることがあるはずもありません。
ただ、過去に2回担任から離れたことがあり、戻った年はいろいろと大変でしたので、並行級の先生のやること、言うことを聞いていて、用心深く仕事をしていました。
残り2ヶ月ほどになってようやく自分のペースがつかめてきたところです。
担任に復帰しましたが、来年度はどうなるのか、全くわかりません。
仕事があれば、それをやるだけの話です。
定年まで6年となり、最後の異動をしました。
今度の勤務校の立場はわかりませんでしたが、なんと5年生の担任。
単級なので、好き勝手にやっています。
幸いにして、子供たちも大変に落ち着いた学級で、『学び合い』に取り組んでいます。
クラスでは、『学び合い』という言葉は使いません。
「みんなができるようになることが大切ですから」
と繰り返しています。
いつまで、学級担任ができるのか、わかりません。
1日1日を大切にしたいと思っていますが、元来のお気楽な性分で、とてもそんな感じはない毎日を過ごしています。
学校は、大変に忙しいようですが、私は5時30分を目安に帰宅しています。
定年まで3年となったところで、特別支援学級の担任になりました。
初めてのことが多くて戸惑うこともありました。残りの時間を特別支援学級の担任としてすごそうと思っています。静かで落ち着いた時間が流れています。